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福島県福島市にこの春オープンした「酒と肴と〇〇と 慶輔」というダイニングバーがあります。店主の川村慶輔さんはとにかくパワフル。福島の街に「にぎわい」をもたらしています。

いったい川村さんの店にはどんなRethinkがあるのか。

ノグチくんとバンダイさんがお店に伺うと、店員さんやお客様からもお話を伺うことができました。

 

酒と肴と〇〇と 慶輔

住所 〒960-8041 福島県福島市大町2−2

電話 024-563-7660

※現在「慶輔」は一見さまお断りで営業をさせていただいております。営業中にマスクをしていないのはそちらの理由によるものですが、お客様とのソーシャルディスタンスは取った上で営業しております。

震災後の福島で見つけた天職

ノグチ
今日はよろしくお願いします。
川村
よろしくお願いします!!
バンダイ
(びくっ!)
ノグチ
あの~、いつもその声のボリュームなんですか?
川村
そうですね、がははっ!

写真でも伝わる豪快な笑い声の川村慶輔さん。

バンダイ
(「がはは!」って笑う人、ほんとにいるんだ・・・)
ノグチ
わかりました、こっちでボリューム調整します。文字ですけど。
川村
お願いします!
ノグチ
あ、ちょうどよくなった。では、まずお店の紹介をお願いします。
川村
はい、うちはこの春オープンした「酒と肴と〇〇と 慶輔」というお店です。
お食事は囲炉裏で炙った肉や魚、お酒は福島の日本酒をメインに提供しています。
ノグチ
福島には美味しい日本酒がたくさんありますもんね。
川村
全国新酒鑑評会で金賞を受賞するなど、評価の高い美味しい日本酒がたくさんあります。

自慢の囲炉裏で肉を炙る。その豪快さは川村さんに似ているような。

福島は牛、豚、鳥が揃うブランド肉の産地でもあります。

日本酒の中には入手困難なものも。タイミングが合えばラッキー!

ノグチ
店名にある「〇〇」って何ですか?あ!河島英五さん的な??
川村
がははっ!いや、そういうわけではないんですが、うちはイベント出店なんかも   多いので、そういう時に名前を当てはめられる余白の部分みたいな感じです。
バンダイ
(「涙」って感じじゃなさそうだもんな、川村さん。)
ノグチ
お店の中はカウンター席がたくさんありますけど、これにはこだわりが?

特徴となるカウンター席。真新しく美しい。

川村
この店の前に、7年半ほどオープンから働いた「ボヘミアン」というお店があっ
   て、そこが「コ」の字型のカウンターのお店だったんです。
   お客様と近い距離でお話しできるその雰囲気が好きだったので、
   新しい店でも取り入れようと思いました。
この店の前に、7年半ほどオープンから働いた「ボヘミアン」というお店があって、そこが「コ」の字型のカウンターのお店だったんです。
お客様と近い距離でお話しできるその雰囲気が好きだったので、新しい店でも取り入れようと思いました。
ノグチ
なるほど、その「ボヘミアン」から独立されての「慶輔」ですか。
バンダイ
(葛城ユキさんからの河島英五さんか・・・。)
川村
ボヘミアンは、ニューヨーク、西麻布、ジャマイカ、サハラ砂漠など世界中に面白いお店を展開してるんですが、震災後に僕が石巻にボランティアに行った時に出会った方から「福島でもボヘミアンをオープンしたい」というお話を伺って。
「それなら僕やります!」と名乗り出ました。
ノグチ
じゃ、もともとここが出身でなく、震災後のボランティアがきっかけで福島に?
川村
そうです。それまでもいろいろやってきました。
沖縄では自給自足の体験施設で働いたり。
バンダイ
(BEGINも入ってきた。)
ノグチ
似合いますね、自給自足って言葉が。川村さん、生命力の塊って感じですもん。
川村
接客してる時以外も、このまんまの元気でやらせてもらってます!
ノグチ
そして今では福島で家庭を持ちながら、自分の店を構える。
なんて壮大なストーリー!!

慶輔の外観。入り口から見える店内。外にも雰囲気が伝わりそう。

川村
そうですか?がははっ!
バンダイ
(声も壮大ですっ!)
川村
各地でいろんな人たち、かっこいい大人たちに出会ってきましたし、お店をやる中でもカウンター席からそういう出会いがありました。
死ぬまでにできる仕事って限られていると思うんですが、僕は人と話すのが好きなので、今の仕事は天職だと感じています。

出会いが街を変える

ノグチ
ちょっと店員さんにもお話聞いてみよう。
楽しそうにお仕事中すみません、このお店で働いていてほんと~に楽しいですか?
バンダイ
ノグチくん、毎度さらっと失礼な感じ出すね
店員さん
楽しいです!ここで働くようになってから休みの日に友達に会うと、なんか生き生きしてるねって言われます。

その表情だけで楽しい雰囲気が伝わってくる店員さん。ノグチくん間違いなく好き。

ノグチ
慶輔さんと出会ってからってことですか?
店員さん
そうだと思います。
お客様も皆さん、慶輔さんに会いにきてるって感じがします。
元気になれるから。
ノグチ
なんてできたお嬢さん・・・すみませ~ん、オーダーお願いします。
このお嬢さんの時給を上げてあげてください!!
バンダイ
(僕からもお願いします!)
あ、ノグチくんお客さんにも聞いてみたら?
ノグチ
お食事中すみません、このお店がオープンして何か変わりましたか?
お客さん
え~となんだろう、あ、体重が増えました!
バンダイ
(ごめんなさいっ!誰に謝っていいのか複雑だけど。)
ノグチ
・・・オーダーお願いします!こちらのお嬢さんに体重が増えないお料理を!
大盛りでいいですか?

お客さんも笑顔。この店には笑い声が絶えないのである。

バンダイ
(そして遠くから聞こえる、がはは・・・)
お客さん
大盛りはやめておきます。(笑)
私は福島の出身で、最近県外から戻ってきたんですけど、福島に定住してもいいなと思えたのは、こういうお店があったからだなと思います。
バンダイ
すごい!このお店との出会いが、人生まで変えたんですね。
ノグチ
オーダーお願いします。僕にお酒を。乾杯しましょう!
バンダイ
(ここでの出会いから、福島という街までも変わっていくんだなぁ。)
あれ?僕のお酒は?

川村さんのRethink

ノグチ
川村さんが震災後福島に来てから、何か変化って感じますか?
川村
元気な方がより元気になってきた感じがします。
元気が欲しい方もうちの店で元気になってもらえれば。
バンダイ
この店が元気、にぎわいを生み出している感じは来てみてよくわかります。
それは、川村さんがお店をやっていく上で何か特別に意識していること、こうしうよう!という考え方があるからなんでしょうか。
川村
僕とお客様という関係だけでなく、お客様同士も仲良くなっていただいて、仕事でもそれ以外でも「人生の楽しみ」と呼べるものがひとつでも生まれるお店にしていきたいという考えはあります。
ノグチ
さきほどの体重に正直なお客様も、ひとりで来ることもあるっておっしゃってましたね。そういう方同士が出会ったりも?
バンダイ
(体重の話でお客様を特定するのやめて!)
川村
そうですね。
おひとりでいらっしゃった方同士が、お店の外でも繋がったりすることもあって、それはとても嬉しいことです。
ノグチ
川村さんは飲食のプロフェッショナルであり、コミュニュケーションのプロって感じですね。
川村
言いすぎですよ、がははっ!
バンダイ
(否定ともとれない、がはは・・・でも実際そう思うな。)
川村
お店を通じて出会ってきた方たちのように、僕も福島のカッコいい大人になりたいんですよ。
ノグチ
いいですね、福島のカッコいい大人!
それが繋がっていくと、カッコいい福島の街ができそう。
バンダイ
そうか、川村さんとお客様だけでなく、お客様同士が出会うために、このカウンター席があるんですね。

カウンター越しの近い距離で調理の様子が見られる。

店員さんもお客さんも、店内のどこにいても距離の近さを感じられるつくり。出会うのも納得!

川村
はい。ですから、このつくりは店を作る時にとても意識しました。
何より僕が楽しいので。
ノグチ
本当に天職なんですね。今後二店舗目とかあるんじゃないですか?
名前は「酒と肴と〇〇と△と 慶輔 二号店」にします?
川村
うわ~、出すたびにどんどん店名が長くなっちゃいますね。
バンダイ
(△のあとは□くらいしか残ってないような・・・)
川村
でも、店舗を増やすってことは全く考えていないんです。
ノグチ
え?△は出番なし?
川村
はい。僕はこの店を唯一無二のお店にしたいんです。
「福島で食事をするなら、慶輔に行けば間違いないよ」と言っていただけるような店に。
ノグチ
「慶輔」は唯一無二!わかりました!
川村
一日の終わりに立ち寄ってもらって、「今日も一日楽しかったな」と思ってもらえたらいいですね。
ノグチ
体重は増えるけど?
バンダイ
(おいっ!)
川村
はい、増えるけど。がははっ!

川村さんのRethink

Rethink Point

「食を提供するお店」→「人の出会いをつくるお店」

出会いが人生を変える

そのほかの 福島のRethinkな人たち

  • ~福島フェス実行委員 藤原カズヒロさん~

    「福島から東京へ発信する」→「東京に福島をつくって発信する」

    「自分たちだからつくれるものを続ける」

    東京に福島を持ってくる

    震災後、2013年に東京の代々木公園でスタートした「福島フェス」というイベントがある。2014年に会場を港区六本木ヒルズアリーナに移し、現在も続くこのフェスをつくっているのが福島フェス実行委員会。今回は実行委員の藤原カズヒロさんに「なぜ東京で福島のフェスをやるのか?」というお話を伺うノグチくんとバンダイさん。福島という単語がこんなにも登場するのか!というシリーズ最終回。

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  • ~ミュージシャン 大友良英さん~

    「わらじまつりをどうしたいか」→「福島をどうしたいか」

    「祭りは自ら街を伝える舞台」

    誇りある21世紀の祭りを福島に

    ノイズミュージックからジャズ、ポップス、映画音楽、そして近年ではNHKの朝ドラ「あまちゃん」や大河ドラマ「いだてん」の音楽でも知られる大友良英さんは、横浜市生まれのミュージシャン。10代を福島市で過ごした大友さんは、震災後に福島市の「わらじまつり」改革に取り組みました。祭りとそこにある音楽をRethinkした大友さんにノグチくんとバンダイさんがお話を伺いました!

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    「直接の手助け」→「自立の場をつくる」

    「HelpでなくMakeで生まれる未来」

    HelpでなくMakeするステージを

    TOKYO NO.1 SOUL SETや渡辺俊美&THE ZOOT16、猪苗代湖ズでも活躍する渡辺俊美さんは福島県川内村出身のミュージシャン。震災後、現地でのさまざまな活動からふるさとをどう見つめ、どうRethinkしてきたのか。ノグチくんとバンダイさんが俊美さんの思いを伺ってきました。

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